経営とは?!物語で考える

病院で看護に関する経営者と言えば看護部長さんというイメージかと思います。

しかし、看護部長さんだけでなく看護師長さんも経営者の側面を持っていると感じます。

理由は、それぞれの部門に所属する看護師という限られた人材でどのように安全を守りながらベッドコントロールや検査、治療を行い利益を捻出するかを考えていかなければならないためです。

そんな管理職の皆さんへ紹介したい本が


分断を生むエジソン

北野 唯我 著  株式会社講談社

この本は、ある女性起業家が投資家から経営コンサルタントを紹介され復活を遂げていくストーリーで物語が進んでいきます。

自己啓発本や経営に関する本は、著者の考えやこれまでの経験が各項目に分かれて記載されていることが多いと思います。

しかし、この本は物語調になっているため小説等を読むのが好きな方も読みやすくなっています。

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この本を読んで心にとまった言葉は3つです。

”優れた経営者”は心の中に3つの人間を雇っている

1.起業家(発明家)2.投資家3.戦略家

(P32)

それぞれの立場から物事を見ることで現状を把握し、自身がどの傾向が強いのかを知ることで他の傾向を補う意識ができる。

自分の傾向に合わせて、副師長や主任等と協力しながらの病棟運営を考えやすくなる。

5人の法則

これは実際に、経営をしている立場にいるとしばしばぶつかる問題である。たとえば、人が「うちの会社は」「会社って」と言うとき、そのほとんどのケースは、実際には「自分の周りの5人」に起きていることだけで話していることが実に多い。言い換えれば、ほとんどの人にとって、世界はその程度の大きさでしかないのだ。

(P53)

よく、「当院は」「この施設では」「この病棟では」等という言葉を使ったり、耳にする機会があります。しかし、自分の周り数人に起きている事で語ってしまっているかもしれない。

この事を知っていると「本当にそうなのか」という疑問を持ち、データを取ってみたり、客観的に考えようと試みることができる。

母親からの愛

私はあなたを見ている。あなたのことだけを考えている。その時間なんです。そして愛を求めているかか弱い人間たちは、母親からの愛がないと気づき始めた結果、甘えにかわった。憎しみにかわった。あなたは私によって裏切られたのではない、あなた自身の愛の形によって裏切られたのです。

(P179)

各部門において、師長さんは親のような存在である。働いている看護師達は認めてもらったり、褒めてもらいたい気持ちを持っている。
その気持ちに応えてもらえないと感じることが「報告・相談・連絡」の遅延を招き、業績の低下やインシデントに繋がるのではと考えさせられました。

このページ周囲のセリフは特に、読み手によって捉え方や感じ方が異なるだろうなと感じる部分です。

まとめ

著者は「おわりに」で下記のようにこの本を紹介しています。

楽しく、物語を通じて理解で得きる。加えて、読むたびに何かしらの新しい発見があるような作品。読むタイミングや、ライフステージ、年齢、人生経験によって刺さる言葉や、理解できる部分が変わる。そんな作品を作りたい。そうやって生まれたのがこの本です。

(p219)

数年後改めてこの本を読んだ際は、どのような言葉が心に残るのだろうか・・・などと考えています。

皆さんにはどのような言葉が心に残るでしょうか。

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